PCのディスクのアクセス時間が長時間100%になり冷却ファンが壊れそう:解決策

PC不具合対策

 6年ほど前に『CPU使用率100%状態が長く続くようになった:解決策』というタイトルの記事を書いたのですが、今回、別のトラブルが発生しました。今回はCPUではなくディスクのアクセス時間がずっと100%になったままというトラブルです。CPUの速度にハードディスクが追いついていないということでしょうが、この状態がいつまでも解消されない。ちなみに、前回の記事では「TrustedInstaller.exe」が原因であることを確認し、解決しました。

 最近、ノートパソコンの動きが遅く、パソコンの冷却ファンがいつも激しく回っている状態、つまり、CPUとハードディスクのデータのやりとりが過度に行われているという状態でした。このため、パソコン本体も熱をもって熱くなっている。以前はこのようなことはなかったと思います。冷却ファンがフル回転するのはほんの一時的なものでした。通常なら、このような状態は起動時だけなのですが、起動後しばらく経っても状況は変わらず、冷却ファンが悲鳴を上げるくらい回転しています。

 タスクマネージャーでパフォーマンス状態を確認すると、CPU使用率はたまに100%になるもののずっと100%が続いている分けではない。問題は、ディスクのアクセス時間の方です。100%状態がずっと続いています(下の画像は修復後にキャプチャしたため、100%にはなっていない)。

 何のソフトも起動しておらず、またネットに接続していなくても、ディスクのアクセス時間は100%のままという状態が長く続いています。PC内のスキャンを行うタイプのソフトを全て停止しても状況は同じです。

 以前から気にはなっていたのですが、放置していました。でも、PCの動きが遅いのと、冷却ファンが壊れてしまうのではないかと思ったので原因を探ることに。

原因を探る

 まず、タスクマネージャーを起動。[パフォーマンス]タブ画面の下にある[リソースモニターを開く]をクリックしリソースモニターを起動します。

 後は、ただひたすらモニターを見続けます。どのプロセスが原因になっているのかを探します。でも、分かりません(笑)。

 これを何日かやっていたら、おかしな動きをしているプログラムに気がつきました。

 それはシステムの回復関係のプログラム。パソコンがトラブった時に復元ポイントの時点まで戻すのに使われるプログラムだったと思います。プログラム名を忘れてしまいましたが、名前を見れば分かると思います。どうもこれが今回のトラブルの原因になっているようです。

問題の原因

 トラブルの原因は、どうやら「ディスク領域の使用量」の設定関係のようです。

 ところで、ここら辺の設定をむやみにいじると後でとても面倒なことになるので、最低限の操作で修復することにします。
「ディスク領域の使用量」の設定では、「システムの保護で最大限のディスク領域を使用するように調整」できるのですが、このあたりがうまく機能していないみたいです。ここで設定した「ディスク領域がなくなると、古い復元ポイントが削除され、新しい復元ポイントのための領域が確保されます」と書いてあるのですが、この領域のデータは[System Volume Information]というフォルダに保存され、とても巨大なファイルになります。

 パソコンのCドライブには十分な空き容量があります。「ディスク領域の使用量」として20%が割り当てられています。これで十分なはずです。現に、これまでこのようなトラブルは起こらなかったし。

 もしかしたら、Windows 10へのアップデートが関係しているのかも知れません。考えても仕方がないことなので、さっさと修復することにします。

解決策

 このタイプのトラブルは、システム修復に必要な情報ファイルが極度に肥大化したために起きていると推測しました。このため、このファイルを削除します。このファイルは[System Volume Information]というフォルダに保存されており、通常の方法では削除できません。

 以下の操作で、システム修復に必要な情報ファイルを削除します。したがって、復元ポイントも消去されるので元の状態には戻せなくなります。戻す必要がない場合のみ使える手順です。お間違えなく。

 たとえば、最近、新しくソフトをインストールしたらパソコンの調子がいまいちおかしい、などの症状がある場合には、まず、そちらの問題を解決します。復元ポイントを使えば問題が解消するかも知れません。なお、管理人の経験では、この復元ポイントって一度も役に立ったことがありませんが。

 このような不具合がなければ、復元ポイントは削除しても問題ないので、以下の手順に進みます。

修復手順

 原因が分かると後は簡単。以前も同じようなことがあったのを思い出しました。手順は、[system volume information]の削除と同じです。

 この手順は過去記事『System Volume Informationのファイルを削除する方法』に書いています。

 ただし、この過去記事は4年前のものなので、操作手順が現在のWindows10とはだいぶ違うので、改めて書きます。古いタイプのOSをお使いの方は過去記事の方が役に立つかも知れません。

 以下、Windows10で説明します。
 手順が複雑に見えますが、要は「システムのプロパティ」を表示させたいのです。この方法はたくさんあるのですが、以下が普通の開き方でしょう。

1.[スタートボタン]を右クリック ⇒ [システム] 。開いた画面で[システムの保護]をクリック

2.[システムのプロパティ]の[システムの保護]タブが開くので、Cドライブが選択されているのを確認後、[構成]をクリック

3.[システム保護対象]ウインドウが開くので、①[システムの保護を無効にする]にチェックを入れる、②[ディスク領域の使用量]で[削除] ⇒[システムの保護]ダイアログが表示されるので[続行]をクリック。③[OK]をクリックして終了する。

 パソコンを再起動。

 ここで、「無効」にしたシステムの保護を「有効」に再設定します。

 再び上の画面まで進み、[システムの保護を有効にする]にチェックを入れて[OK]。

 作業は以上です。

 これで、常に100%だったディスクのアクセス時間は低い値になり、また四六時中うなりを上げていた冷却ファンの回転も低速になり静かになりました。

 100%になっていたアクセスが、・・・・

 下のように劇的に変化しました。

 再起動してもパーセントが下がらない場合には、パソコンを一旦終了し、しばらく置いてから起動すると下がるようです。