GIFアニメ簡単作成ソフト「Giam」の使い方

GIFアニメの作り方と素材庫

 本サイトの記事で、Giamを使ったさまざまな加工方法を説明していますが、Giamの使い方自体がメインの記事ではなく、加工の一部としてGiamを使っているため、その使い方については「過去記事をご覧下さい」と書いています。

 ところが、どこかに使い方を書いたつもりだったのですが、探しても見つからない。管理人が見つけられないくらいなら他の人が見つけるのは不可能なので、新しく一つの記事として書くことにしました。でも、このソフトは優れもので操作も簡単。さらにHelpも充実しているので、記事にするのは少し気が重いです。そこで、少し違った観点から書きたいと思います。

ソフトの入手

 ソフトは、作者様のHPからダウンロードします。Ver.2.09が最新版です。(作者のページが閉鎖されました。Vectorのリンクを貼ります)

 Giam ver.2.09 ダウンロードのページ (2010 10/19 更新版)

画像の準備

① Gifアニメに使う画像は、サイズをそろえておきます。サイズがちがうといろいろ不都合が生じます。

② 画像の大きさは、可能な限り小さくし、解像度も落とします。アニメに使う画像枚数にもよりますが、多くの枚数を使うと、できあがったGifアニメも大きくなってしまいます。
 できあがったGIFアニメを小さくする方法は過去記事でご紹介していますが、巨大なファイルを縮小することは無理なので、準備の段階で、小さなファイルを用意することが大切です。

 画像のファイル形式はなんでもかまいません。GIF、JPG、PNGが一般的だと思います。

 Gifアニメは、如何にしてファイルのサイズを小さくできるかが重要なポイントです。従って、元ファイルはサイズが大きくなるBMP形式は使いません。

 画像に色がたくさん使われているとファイルのサイズが大きくなります。できるだけ透過処理します。

③ 透過処理する場合の留意点:
 Giamでは、特定の色を選択して、その色を透明色として設定することができます。画像を準備する時は、このことを考える必要があります。

 この透明色に設定する色は、赤でも白でも黒でもかまいません。重要なのは、透明色に設定しようとする色が、他の部分で使われていないことです。使われていると、背景以外の部分も透明になり、不都合が生じます。

 グラデーションは、Gif形式ではうまく表現できません。使用できる色数が少ないからです。 また、透明背景部分にかかるグラデーションは避けた方が良いと思います。きれいに透過しません。

 グラデーションを使うのであれば、JPGかPNG型式で保存したものを使います。その場合、繰り返しますが、グラデーション部分の透過はきれいにできない、ということに注意して下さい。
 たとえば、文字の周囲にぼかしや立体効果を入れたとします。その時、最初から背景を透明にした場合は問題ありませんが、背景色を使った場合には、その色をうまく透過できないということです。透過できる色は1色ですが、ぼかしやグラデーションには同じ色のように見えても実際にはたくさんの色が使われています。

画像ファイルの読み込み

① アニメーションさせる画像を読み込む時は、画像ファイルの「ドラッグ&ドロップ」を基本とします。ドロップする場所は、Giamのデスクトップアイコンでも、起動済みのGiamでもOKです。

 なぜ「ドラッグ&ドロップ」かというと、Giamのメニューバーの[ファイル]⇒[開く]では、jpg形式やpng形式のファイルを読み込めないからです。下のようなエラーがでます。

 「ファイルからコマの付け足し」アイコンを使えば、jpg、pngファイルも読み込みできます。

② Gifアニメも読み込むことができます。一度作ったGifアニメの設定の変更も簡単にできます。

③ 便利なのがAVIファイルからの画像の抽出。ビデオカメラの画像などからGifアニメを作る時、AVIファイルを①の方法でドロップすると、AVIファイル内のフレームが抽出されます。不要なフレームを削除したり、動きのない部分のフレームを削除し、ウエイト時間を長くすることでフレーム数を減らし、ファイルサイズを小さくできます。

GIFアニメの作成

 【画像の準備】のところで説明した内容に従って画像を準備すれば、GIAMで操作するのはGIFアニメの速度の調整だけです。画像の準備次第で、GIFアニメの質が決まります。

① 各フレームの時間を個別に設定することも、まとめて設定することもできます。

  複数のフレームをまとめて設定するには、[CTRL]キーを押したままでフレームを選択します。フレームすべてを同じ時間にするときは[全部選択]をクリックし、その後、[ウエイト]で時間を設定します。これで、選択したフレームに一括して同じ時間が適用されます。ウエイトの数値は100分の1秒です。たとえば、この数値を100とすると、1秒間そのフレームが表示されます。

② 横向き▲のアイコンをクリックし、プレビューで速度を確認します。プレビュー画面を表示させた状態で各フレームの速度調整ができます。

③ 後は保存。[ファイル]⇒[名前をつけて保存]で、適当な名前をつけて[保存]をクリック。「Gif」書き込みオプションダイアログが開くので、そのまま[OK]を押します。

 他にもたくさんボタンがありますが使いません。使わなくても良いように画像の準備をしているので。

 フレームをクリックするとペイントが起動し、画像の修正ができます。しかし、そのような作業は画像の準備の段階でやるべきものです。修正の必要がある場合には、画像の準備から再度やり直した方が、結局は、早く、きれいなGIFアニメに仕上がります。

 最後に、もう一点重要なポイントがあります。

 アイコンメニューの中に「各コマサイズの最適化」というボタンがあります。これを使うとGIFアニメのサイズがかなり小さくなります。これは、各フレーム(コマ)の重複している部分を削除してファイルを小さくする機能です。

 この機能を使うとき、メニューバーの[オプション]⇒[その他のオプション]で「サイズを最適化するとき透明色を使った最適化も行う」にチェックを入れます。

 この機能の問題としては、各フレームを取りだして再加工することができなくなることです。したがって、最適化を行うかどうかは、将来、各フレームを取り出す可能性があるかどうかによります。この最適化はその可能性がないのなら、迷うことなく最適化を行います。

 ところで、この「最適化」をすることによって、完成したGIFアニメの画像にチラチラしたゴミが見える場合があります。一度、最適化してしまうと元には戻せないので、最適化しない状態で一度保存し、その後、最適化して保存し、不具合がなければ、最適化前のファイルは削除するという手順を、管理人は必ず採ります。

 このチラチラしたゴミはとても厄介です。プレビューでは見えなかったり気づかないこともあります。できあがったGIFアニメがきれいに表示されるか、注意深く確認しましょう。

自作のGIFアニメのサンプル

  下のGIFアニメはExcelで描いた猫をGiamでアニメーション化しています。立体感、グラデーション、サイズなど、結構、気に入っています。

GIFアニメが動かないとき

 せっかく作ったのに動かないとか、止まってしまうという場合、考えられるのは、ループの設定が外れているか壊れている場合。GIFアニメをGIAMで開き、[永久に繰り返す]にチェックが入っているか確認する。

 原因は分からないのですが、壊れている場合があるようなので、その場合は、作り直します。

 Giamに読み込んだGifアニメを、一旦、コマで出力して、それをもう一度読み込み、組み直して、保存する。
 考えられる別の原因として、ファイルサイズが大きすぎて、ブラウザに読み込むのに時間がかかる場合。ファイルサイズは大きくても1MB以下にした方がよいでしょう。

ファイルサイズを小さくしたい

 Gifファイルサイズを小さくするには、次の三つの方法があります。

 ① 画像サイズを小さくする。
 ② 画像の画質を落とす。
 ③ コマ数を間引いて少なくする。
 ①と②については、上で説明しています。

 ③については、コマ数が多いとGiam上で間引くという作業は大変です。そこで、この場合は、webサービスを利用します。

 過去記事『GIFアニメ:コマ数を減らしてファイルサイズを小さくする方法』をご覧下さい。

 ご紹介しているサイトでは、以下の六つの機能があるので、できあがったGifアニメの変更にはとても役立ちます。

1.「GIF resizer」: GIFアニメの縦横の大きさを変更
2.「GIF optimizer」:GIFコマを規則的に間引いたり、色数を減じたりしてファイルサイズを小さくする。
3.「GIF crop」:GIFの任意の範囲で切り取る。
4.「GIF reverser」:GIFをリバース、上下反転、水平反転、またはその組み合わせ。
5.「Rotate GIF」:GIFを任意の角度で回転
6.「Add text to GIF」:GIFアニメに文字入れする。

 別の方法として、過去記事で二種類紹介していますので、参考にして下さい。

  『完成したGIFアニメのサイズを一括して小さくする方法

  『GIFアニメのサイズを小さくする方法(その2)