転ばぬ先の杖(その2):Windowsが起動しない時にデータを抜き出すCDの準備

PC不具合対策

 Windowsが起動しない、ということはよく起こることです。その原因はいろいろありますが、重要なのは、中のデータをまず救出すること。ハードディスクのハード的な不具合の場合、早急に救出する必要があります。再起動を何度もやっているうちに、ハードディスク自体がまったく動かなくなる場合もあります。
 
 こんな時に便利なのが、Windowsに依存しないで、別のソフトからハードディスクにアクセスし、データを読み取る方法です。この専用CDを作るのは少し時間がかかるので、あらかじめ作っておくと、Windowsが起動しないというトラブルが発生しても安心です。まさに「転ばぬ先の杖」です。

KNOPPIXを使う

 KNOPPIXというソフトをCDに焼き、CDから起動する方法です。起動後は、Windowsエクスプローラと同じような操作で、データのコピーが可能になります。

1.ソフトのダウンロード

 KNOPPIXは、産業総合研究所から日本語版をダウンロードします。(昨年までこの隣に住んでいました。懐かしいです)

 ダウンロードにかなり時間がかかるので、専用のダウンローダを使うことをお勧めします。ダウンロードサイトのソフトのうち、下の赤枠のソフトを選びます。knoppix_v6.0.1CD.isoというファイルで「ISO」という拡張子がついています。これをデスクトップにダウンロードします。

2.CDに書き込む
 ダウンロードしたソフトをCDに書き込みます。このISOの拡張子の付いたファイルのCDへの焼き込み方は通常とは違うので注意して下さい。

① CD(DVD)ドライブに CD(またはDVD)を入れます。

② デスクトップにダウンロードしたファイルを右クリック ⇒ 「送る」⇒  ここで「TOSHIBA Disc Creator (Image) (東芝パソコンの場合の表示です)」を選択し、「Imageファイル」として焼き込みます。

③「開始」ボタンを押して、焼き込みを開始します。
 説明は東芝パソコンですが、他のメーカーのパソコンにも同様の書き込み機能があると思います(昔はなかったので苦労しました)。
 

KNOPPIXの使い方

1.パソコンの電源を入れ、F2ボタンを押し、BIOSを立ち上げ、CDドライブを第1起動ドライブに設定します。

BIOSを終了して再起動するとCDドライブからKNOPPIXが起動します。

2.外付けハードディスクをセットします。

3.画面下のツールバーの左から2番目のアイコン(PCMan File Manager)をクリック。エクスプローラに似たファイルマネージャが起動します。

4.後はエクスプローラと同じような操作なので詳しい説明はしません。コピーするフォルダを選び、外付けハードディスクにコピーします。

 CDから起動しているので、気長に操作してください。

5.KNOPPIXを終了します。
 ツールバー左端のボタンをクリック。[Shutdown]をクリックするとCDが排出されます。ENTERキーを押すと完全に終了します。

こんな時に使います

 Windowsが起動しない場合、まず上の方法でデータを救出します。

 次に、Windowsが起動するように回復します。

 Windowsが起動しない原因はたくさんあるので、それぞれ適切な方法で対応しましょう。

 Windowsが起動しないというエラーの中でも最強、最悪のエラーが『STOP: c0000218 unknown Hard Error』というブルースクリーンが表示されるエラーです。回復不能の死のエラーと言われていますが、私は無事回復しました。

 このエラーからの回復方法は過去記事『死のエラーからの回復方法 STOP: c0000218 unknown Hard Error』に書いていますので、ご覧下さい。このKNOPPIXのCDを持っていれば簡単に回復できます。もちろん、ハードディスクが物理的に壊れていては無理ですが。

 なお、ハードディスクはそう簡単に壊れるものではありません。ネットで調べるとハードディスクの故障を真っ先に疑うものや、修理を勧めるものがありますが、最初から修理に出すくらいなら、わざわざネットで調べてこのサイトまで来る人はいないと思います。

 自分で何とか回復できないか、と思っている人、そして、このサイトの訪問者の方のパソコントラブル解消にお役に立てればうれしいです。