透過画像処理の方法

画像編

 背景を透明にする透過画像処理ができるのは、GIF形式とPNG形式の2種類が一般的なファイル形式です。

 一般的な画像から透過画像を作成するのは、結構手間がかかります。

 透過させたい色が1色なら簡単ですが、グラデーションがかかっていたり、複数の色を透過させるには、必要な部分を切り取る方法が、もっとも簡単にきれいに仕上げる方法だと思います。

1.背景が1色の場合

 Irfan Viewで、[ファイル]⇒[名前を付けて保存]の[ファイルの種類]でGIF形式かPNG形式を選択し、[透過GIFで保存]にチェックを入れ[保存]ボタンをクリックすると、[透過色を選択]のダイアログが開くので、透過させたい色をクリックします。すると、選択した色は透明色として保存されます。

 なお、[ファイル]⇒[web用に保存]では透過色を選択するダイアログは表示されません。

2.複数の色や複雑な背景を透過させたい場合

 実際には、上の1.の方法が使えるような画像はごくわずかしかないと思います。

 背景にたくさんの色が使われている場合には、透過させない部分を切り取り、透明レイヤーに貼り付ける方法がもっとも簡単な方法です。

 切り取りは、「自動選択ツール」で、[全レイヤーを対象]にチェックを入れて選択すると、比較的きれいに選択できると思います。

 ところが、切り抜きたい背景部分が複雑で多くの色が使われ、あるいは、背景の一部に残したい部分と同じ色が使われている場合などは、自動選択ツールではきれいに選択できない場合があります。

 この場合は、「多角形選択ツール」や「なげなわツール」を使い、選択した範囲を[CTRL]+[Z]で切り取りながら、目的の部分の周囲を大まかに消去していき、背景の色数の減った所で「自動選択ツール」を使うと、きれいに選択できます。これでもうまく選択できない場合は、「多角形選択ツール」で切り取ることになります。この作業には「多角形選択ツール」が最も適していると思います。

 グラデーションのかかっている部分を透過させるのは難しいので、本体部分だけ切り取り、それにグラデーションをかけ直す方がきれいに仕上がると思います。

 たとえば、下の素材は、本館で使ったガラスボールに入れた「ラピュタ」の写真を加工したものですが、もともと透過背景で作ったものに、青の背景を付けてJPGで保存したものです。

 この状態から、もとのような透明背景に戻すのは困難です。

 背景は青一色なのですが、ガラスボールの中の部分がグラデーションがかかった状態になっているので、青を透明色に指定してもきれいに透過処理をすることはできません。

 このような場合は、潔くあきらめた方が無難です。時間をかけて青色を消していくこともできますが、きれいな仕上がりは期待できません。作り直した方がはるかにきれいに仕上がります。