車椅子にやさしいバリアフリー階段:東京オリンピックに向けて必要かも

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 車椅子に対するバリアフリー化は、徐々にではありますが進んでいます。しかし、その対策の大部分は、長い傾斜路を設けるタイプです。これは、新築の建物やエントランスに広いスペースを確保できる場合には便利ですが、古い建物では設置が難しいという問題があります。

 下の動画は、古い建物の景観を損なわずにバリアフリーを実現するという斬新な装置を紹介しています。
 格納式階段昇降機が既存の階段の下に取り付けられています。

 

 この動画を見ていて感じるのは、本当に実用的なのかということ。いくつか問題がありそうです。
 
 階段を登るときには、呼び鈴を押して担当者を呼び出す必要があります。後は車椅子の人が操作できるようですが、これでは本来のバリアフリーとは言えない気もします。担当者がすべて操作しても30秒もかからない。

 この建物に出入る人の数が少ない。日本なら人通りが多いので、このタイプの設置は難しそうです。さらに、安全面でも大きな問題があります。もし、この装置を使っている最中に建物で火災が発生したとしたら、玄関の階段の通行できるスペースが狭まっているため、逃げる人で大混乱になり、とても危険です。
 もっと別の方法がないのでしょうか。
 
 この装置が設置してあるのはロンドンの「One Great George Street Conference」のようです。会議室や結婚式に使われる建物のようです。

 東京オリンピックに向け、車椅子で乗れるタクシーを1万台を目標に増やす計画のようですが、建物に入るための階段の部分がバリアフリーになっていないところがたくさんあるはずです。この動画よりも斬新な装置が開発されるとよいのですが。