盛岡じゃじゃ麺の秘伝味噌の作り方

料理レシピ

 盛岡名物として人気を誇る「じゃじゃ麺」。

白龍のじゃじゃめん
 写真:白龍のじゃじゃ麺

 盛岡にはじゃじゃ麺を出す店がたくさんありますが、『元祖じゃじゃ麺の店』は『白龍(パイロン)』です。それ以外のじゃじゃ麺は似て非なるもの。やはり、食べるのなら「白龍のじゃじゃ麺」です。というより、白龍以外のじゃじゃ麺は「まがい物」という感じがします。スパゲティと焼きそばほどの違いがあります。

 盛岡じゃじゃ麺を「肉味噌味のうどん」と勘違いしている人がいて、とんでもないレシピを公開しています。「白龍のじゃじゃ麺」を食べたことがないのでしょう。それは、いわゆる『ジャージャー麺』という食べ物で、「白龍のじゃじゃ麺」とは別の食べ物です。

 白龍が有名なのは、秘伝の味噌のため。
 他の店が真似ようとしてもできないから、秘伝の味噌と言われる所以です。

白龍本店
 写真:白龍本店

 白龍のお店は、おじいさんが始め、お婿さんの旦那さんのあと、現在は息子さんがやっています。今も昔も長蛇の列で、繁盛しています。

 個人的には、旦那さんの味噌が好きでした。旦那さんが亡くなって、おじいさんの味噌に戻ったとき、味が違うのに驚きました。山椒の味が舌に刺さるのです。旦那さんのじゃじゃ味噌はまろやかだった。

 じゃじゃ麺の味噌は作り方が難しい。簡単にできるのなら他の店も真似します。

 でも、実は、白龍のじゃじゃ味噌に近い味を出すことは可能です。

 海外赴任中、じゃじゃ麺を食べたいときは、自分でじゃじゃ味噌を作っていました。

 あの独特の味はどうすれば出るのか、試行錯誤を繰り返した結果、やっとできたレシピです。本場の味と遜色はないと思います。このレシピはあまり公開したくなかったのですが、じゃじゃ麺のおいしさを広めるためにあえて公開します。

じゃじゃ味噌の作り方

作り方
【材料】(3~4人分)
タマネギ  半個
椎茸    適量
ひき肉(合い挽き) 50g
仙台味噌  握り拳くらいの量
練り黒ごま 大さじ1.5
紹興酒   大さじ1
山椒粉   適量 (大量に入れるのが秘訣)
オイスターソース   小さじ1
コンソメ      1個
鶏ガラ顆粒     大さじ2~3
水         50cc
ごま油       大さじ1

【作り方】
1. タマネギをみじん切りにし、透明になるまで炒める。
2. 途中で、椎茸のみじん切りを加え炒める。
3. ひき肉を炒める。この時、紹興酒を加える。紹興酒を入れすぎないこと。
4. 2.と3.を合わせ、オイスターソースを少量加え、軽く炒める。炒めるのはここまで!
5. 4.に仙台味噌を加え、弱火で暖めながら、焦がさないように注意して練る。
6. 5.に練りごまを加え、さらに練る。ごまを入れすぎないように。
7.鶏ガラスープ+固形コンソメ1個を水に溶かしたものを6.に少しずつ加え、練る(弱火のまま)。
  (少しづつ加えるのがこつ。少しゆるめでも、冷めれば固くなる。コンソメだけではだめ。塩辛くなりすぎる。必ず塩分を含まない鶏ガラ顆粒も入れること。)
8.最後に、山椒粉を”大量”に入れて練る。
9.ゴマ油を加えてよく混ぜてから火を止め、冷ます。ゴマ油を加えることで、じゃじゃめん独特の風味が加わる。

 ニンニクとラー油は、お好みで食べるときに加える。

 次に、上級者コースです。

 本場のじゃじゃ味噌には、このほかにも香辛料が使われています。たぶん、それは「イカスミ」。これを加えると95%くらいまで味が近づくと思います。

 でも、上のレシピで、本場の味を8割方再現できるでしょう。

 注意に書いたとおり、各材料の入れすぎは禁物。一つ一つの素材の微妙なバランスがうまさの秘訣です。少しずつ入れて味見してみること。練りごまはチューブ式のものが使いやすい。レシピではコンソメと書いていますが、本来は鶏ガラからとったスープ(顆粒ではない)を使いたいところです。白龍では、ニンジンとタマネギを丸ごと入れて煮込んだ鶏ガラからスープを作り、それで味噌を伸ばしています。本場の味にさらに近づけたいときには、炒めた挽肉、タマネギをすり鉢ですり潰しペースト状にします。そして、最後の秘訣は、できあがった味噌をひたすら練ること。固めに作ったじゃじゃ味噌を(無塩)スープを加えながら練り、緩めていきます。秘訣はこれに尽きます。この工程がとても大切。

 味噌はメーカーによって塩分量が大きく異なります。じゃじゃ味噌は、味噌が主体なので、使う味噌の塩分量には注意しましょう。じゃじゃ味噌はどうしても塩辛くなってしまうので、最初は、塩分量の少ない味噌を使うとよいでしょう。

 余談ですが、”ちーたんたん”は、卵を常温にしてから使います。時間がないときは卵をお湯に入れて暖める。冷蔵庫から出してすぐに使うと、卵の温度が低いため半煮えで生臭くなり美味しくできないので。

 最初は、色が似ている八丁味噌を使ったのですが、味と香りがまったく違う。そこで仙台味噌にしました。赤味噌ならどれでもそれなりの味になるので問題ないと思います。

 『山椒粉を”大量”に入れて練る』と書きましたが、この”大量”とは、一ビン丸ごと投入します。

 白龍のじゃじゃ麺はネットで購入できます。管理人は、日本にいるときはもっぱらアマゾンで購入しています。6個入りのものを2箱買うと送料が無料になるので、定期的に購入しています。

 盛岡駅では、白龍の生のじゃじゃ麺を売っている店が一軒だけあります。(フェザンではなく)盛岡駅正面向かって一番右側の店だったと思います。他のメーカーのじゃじゃ麺は別の食べ物なので、せっかく買うのなら『白龍のじゃじゃ麺』がおすすめです。

 下のショップでいつも買っているのですが、お盆明けの出荷分から大幅値上げしたようです。6000円以上買うと送料が無料になるので、6個入りを2セット買って、冷凍庫で保管しています。立派な化粧箱はいらないので、もっと安くして欲しい。

 
 2015/11/24 追記です。

 白龍のじゃじゃ麺はネットで注文できるのですが、確か、8月あたりに値上がりしてとても高くなりました。じゃじゃ麺は安いのが人気の秘訣だったのに!

 ところで、今なら、岩手物産市の割引で30%引きで買うことができます。さっそく、12食分を購入しました。3割引は魅力です。クーポン割引も使って、送料・税金込みで5150円でした。