日本語入力のON/OFF状態を表示するツール「IMEステータス」で誤入力解消

PC編

 日本語入力にあたり、文字入力をサポートするソフトウェア(IME)として、「ATOK」、「Microsoft IME」や「Google日本語入力」を使っている方が大半だと思います。

 そこで困るのが、現在の「IME」の状態がタスクバーのアイコンでしか分からないこと。IMEがOFFになっているのに気づかず、日本語の文章をたくさん打ち込んで、気がついたら、英文字の羅列になっている。そんな入力ミスもしょっちゅう経験すると思います。

 そんなとき、IMEの状態が入力しているカーソルの近くに表示されると便利です。

 もう一つ、入力ミスを引き起こす原因となっているのが、[Num Lock]の状態です。半角数字をキーボード右にあるテンキーから入力することも多いのですが、この[Num Lock]が[OFF]になっていると、カーソルが別の場所に移動し、それを知らずに関係ない場所に文章の続きを入力してしまうことも起きます。この場合、数字は入力されません。

 この問題を解消してくれるソフトとして『IMEステータス』があります。

 今日は、このソフトをご紹介します。

『IMEステータス』を使ってみる

 『IMEステータス』というソフトは、一般的なソフトと比べ、少し特殊な部分がありますので、そこも踏まえて説明します。

 まずは、『IMEステータス』がWindows10 で使えるかという点です。

 『IMEステータス v3.2』は Windows10 用なので、使えます。ただし、120円の有料版です。

 『IMEステータス デスクトップブリッジエディション v3.2』は、対応環境: Windows 7/8.1 で、フリーソフトです。

 このフリーソフトをWindows10で使おうとしても起動できません。

 この記事では、Windows10 対応の『IMEステータス v3.2』について説明します。

 このソフトは、「Microsoft Store」から入手可能です。無料版と通常版があり、機能制限付きながら、無料で使うことも可能です。無料版と通常版との違いは、下の表の通りです。無償版では「Num Lock」の機能は使えません。

 ところで、この無償版をダウンロードしようとすると、ダウンロードできない(笑)。なぜか、ダウンロードできないことがあるようです。今日は問題なくダウンロードできました。

 使ってみて、思った通りの性能だったので、迷わず通常版を購入。

 しかし、「Microsoft Store」って何なのでしょうね。自分の会社の権利ばかり主張していて、とてもめんどくさい購入手続きをしているとイヤになります。二度とここからは購入したくない。

このソフトが他とは違う点

 実際にソフトを「Microsoft Store」からインストールすると、自動でインストールされ、すぐに起動します。通常のソフトとは異なり、ソフトをダウンロードして、その実行ファイルをクリックしてインストールするという手順ではないので、少し戸惑います。

 それは良いのですが、インストールしたソフトがパソコンの中のどこに保存されているのか見つけることができない。

 結論を書くと、このソフトが保存されているのは、下の場所です。

 C:\Program Files\WindowsApps

 そして、このフォルダ(WindowsApps)を開くことができない。

 ソフトをインストールするとタスクバーにアイコンがピン留めされています。これをクリックするとソフトが起動します。

 スタートアップへの登録は、タスクトレイにあるソフトのアイコンを右クリック ⇒ [システム] ⇒ [スタートアップに登録] で登録できる、ことになっているのですが、これができない(笑)。

スタートアップへの登録方法

 このソフトは、起動時から使いたいので、スタートアップに登録します。ソフトの登録機能がうまく働かないようなので、直接登録します。

 フォルダ「WindowsApps」に入っているソフトは、見ることができないし、ショートカットを作ることもできません。実際には、ショートカットを作ってみたのですが、ソフトを開くことができない。

 このソフトをスタートアップに登録するには、次のようにします。

 エクスプローラで、[スタートアップ]フォルダを開いておきます。

 Windows10 のスタートアップフォルダの場所は以下の通りです。とても深い階層にあります。

 C:\Users\ユーザー\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup\

 リンクを辿るのは大変なので、次のようにすると簡単に開くことができます。

[Winロゴ] +[R] で[ファイル名を指定して実行]を開く。そこに「 shell:startup 」と入力して [OK] をクリック。[スタートアップ]フォルダが開きます。

 次に、[スタートボタン]をクリック。開いたポップアップから [IMEステータス] のアイコンを見つけ、これを今開いた[スタートアップ]にドロップします。

 これで、起動時からこの機能を使うことができます。

使い方

 設定はシンプルなので、特に説明が必要とも思いません。

 管理人は、下のような設定が使いやすい。アイコンを任意の位置に表示。アイコンが小さいと半角かどうかなどが見えないので、大きなアイコンを使用。

 IMEのON/OFF表示の方法は数種類用意されています。カーソル位置(キャレット位置)にIMEの状態を表示したり、画面上部に固定することもできます。入力作業の内容によって、表示方法を使い分けるのが良いかも知れません。

便利なソフトだけど、どうして普通のソフトとは違うのか

 普通のソフトなら、ダウンロードしたインストールファイルは手元に残ります。ところが、このソフトのインストールファイルは手元にありません。Microsoft Storeから直接インストールされるためです。

 さらに、インストールされる場所は、通常の方法では見ることのできない「WindowsApps」という特殊なフォルダの中です。このため、自分で実行ファイルのショートカットを作ることができません。

 どうしてこのようなことになっているかというと、セキュリティの関係のようです。システムの重要部分を改変するソフトのため、厳しい監視下に置かれているようです。

 ところで、通常の方法では見ることのできない「WindowsApps」というフォルダには何が入っているのだろう?

 怖いもの見たさに覗いてみましょう。

 管理人のパソコンには、274個の主フォルダ(3.54GB)がありました。たくさんのファイルが入っています。

  [IMEステータス]の入っているフォルダは下のようになっていました。エクスプローラからは見ることができないのですが、ソフトからだと見ることができます。

 タスクトレイのアイコンを右クリック ⇒ [システム] ⇒ [アイコンフォルダーを参照]

 中身が分かったところで、何の役にも立たないのですが、気分的には、不明なことが少しだけ減ったという気がします。

 アイコンを変更することは可能なようです。「WindowsApps」は、中に入っているソフト側からだとアクセス可能な不思議にフォルダです。