外国語学習音声教材を無料で自作する方法

語学(スペイン語など)

 外国語を習得するには、習得したい外国語を何度も聞くことが大切です。そして、さらに重要なのが、その文を自分で口に出して話すことです。

 何度も聞くと言っても、その意味が分からないのでは学習効率が上がりません。延々と聞き流すような教材がありますが、たぶん、非効率な学習方法ではないかと思います。

 意味を知っているからこそ、部分的に聞き耳を立てることができるのであって、意味も分からないのにただ聞いていても、聞けるようにも、ましてや話せるようにもなりません。

 音声の学習教材は、結構飽きてしまいます。自分のレベルと合わなかったり、知っていることばっかりで、再び聞く気がしなくなったります。

音声・テキスト付きの外国語学習教材を作る

 そんなとき、自分で音声とテキスト付きの外国語学習教材が作れると便利です。

 今日は、これを無料で、10分で簡単に作る方法をご紹介します。様々な言語で適用可能です。パソコンでエンドレス再生できるので、外国語の学習に最適です。テキストも確認でき、音声の進み方により、テキストの色が変わっていきます。これも大変便利な機能です。

 対象言語は、英語、スペイン語、イタリア語、中国語、韓国語、フランス語、ポルトガル語、ロシア語です。

 それでは、以下でテキスト付き外国語音声教材の作り方を具体的に紹介します。

1.テキストの入手

 まず、教材となる原文を入手します。これは、Wikipediaが適していると思います。
 テーマは何でも良いので、自分が繰り返し聞いて、自分でも話してみたい文章をWikipediaの中から探します。

 なぜ、Wikipediaかというと、Wikipediaの左サイドバーで日本語の文章を簡単に見ることができるからです。
 ひとつの教材の文字数は、空白を含め1,000文字以内にします。

 これより長い場合は、教材を二つ以上に分けます。
 文字数の確認は、テキストをWordに貼り付け、[校閲]⇒[文字カウント]で調べることができます。

2.テキスト発音エンジン

 次に、外国語テキストを読んでくれるサイトにアクセスします。
 こちらのサイトにアクセスします。

① テキストをコピーし、このサイトのテキスト入力欄にペーストします。

② 次に、言語を選択します。

③ 最後に[Say It]のボタンをクリックすると、選択した言語でテキストを読んでくれます。読む進捗にあわせてテキストの色が変わっていきます。

3.画面のキャプチャ

 次に、この画面をキャプチャします。ここでは「窓録」というフリーソフトを使っています。画面と音声を同時にキャプチャできるのでとても便利なソフトです。(過去記事をご覧下さい)

① 窓録のキャプチャ画面を音声サイトにピッタリ合わせます。
  ピッタリ合わせることで、出力されるAVI形式のファイルサイズを小さくすることができます。

② 「窓録」の録画ボタンを押し、すぐに音声サイトを再生させ、画面と音声をキャプチャします。

③ 読み終わった所で、「窓録」の停止ボタンを押し、録画を終了します。

 「窓録」のフォルダの中に、今録画した音声付き画像があるので、再生して確認します。

 作業は、以上です。誰でも10分以内で作れると思います。

4.この音声教材のメリット

 この音声教材は、とても便利で、市販の外国語教材にはない以下のようなメリットがあります。

① 自分の好きなテキストを使うことができる。

② 無料で、簡単に作れる。テキストがあれば、ビデオの作成時間は5分です。

③ パソコン上でエンドレス再生できるので、掛け流し、聞き流しが快適にできる。

④ 聞き取れなかった部分をテキストで即座に確認できる(テキストの色が変わるので)。

⑤ 部分的にリピート再生やスピード調整が可能(プレーヤー側を設定)。

⑥ テキストの色が変わるので、自分で簡単に発音を真似してみることができる(これが何より大切)。

⑦ 1,000文字という長すぎず、短すぎずの長さのため、何度も繰り返し聞いても飽きない。

⑧ 飽きたなら、いつでも簡単に別の教材を作ることができる。

 テキストを読む音声エンジンはいくつかありますが、ここで使っている音声エンジンが気に入っています。スペイン語でしか試していないのですが、棒読みでなはく、聞いていて違和感がありません。

 言語によって発音の性能が違うと思いますので、このサイトが気に入らない場合には、いろいろ探してみて、気に入った音声エンジンを使ってみて下さい。

 市販の教材を買う前に、是非、この手作り教材を試してみて下さい。この教材が使えないという方は、残念ですが、市販の教材を買っても続かないと思います。この教材作成方法は、無料なのに、市販の教材の欠点を補うものだと思います。外国語学習者にこのニーズはたくさんあるのではないかと思います。

 繰り返しますが、重要な点は、聞くこと以上に自分で話すことです。ところが、市販の教材は、直ぐ飽きるし、自分適した教材とは限りません。今回ご紹介した方法ではテキストが表示されるので、「自分で話す」という訓練にとても役に立ちます。個人的には、他の市販の教材より、今回ご紹介した方法の方が外国語習得に役立つと思います。しかも、無料でできます。