ウユニ塩湖湖面の状況をリアルタイムで調べる方法:NASA – Worldview

海外旅行編

 ウユニ塩湖の湖面の状況をリアルタイムで閲覧する方法をご紹介します。

 死ぬまでに一度は訪れたい場所の一つとして挙げられるボリビアの「ウユニ塩湖」。

 そのウユニ塩湖でも、年間で2ヶ月間程度しか見ることのできない「鏡張り」の塩湖は、ウユニ塩湖への旅行を計画している人にとって垂涎の光景でしょう。

 ところで、この「鏡張り」の光景を見ることができる時期と期間は年により大きく変わります。基本的には1月~3月です。雨の多い年には、11月、12月に鏡張りになることもあるようです。そして、鏡張りが終わるのは3月。雨の多い年には、5月頃まで見ることができる・・・らしいです。

 雨の少ない年は、1月末から1ヶ月間程度しか見られないということもあるようです。

 雨が少ないと、湖面全体に水が溜まらないため鏡張りにはなりません。

 雨が多ければ良いわけではありません。雨が多くて水深が深くなってもきれいな鏡張りにはならないようです。また、雨が降りすぎると湖面の水位が上昇するため、湖面へ車を乗り入れることができなくなります。どこかの旅行社はバスを使うので水深が深くても大丈夫といっていますが。
 
 近年、降水量は減少してきている上に、年間降水量は年により大きく変動します。このため、鏡張りを見られるかどうかは、かなり運に寄るところが大きいといえるでしょう。

 雨がいつ降るかは誰にも分かりません。ましてや、どれだけの量が降るかなど予測できません。

 しかし、せっかく「死ぬまでに一度」という想いで地球の裏側まで出かけるわけですから、少しでも現地の最新情報が欲しいところです。今年は、例年に比べてどうなんだろう?

 このような情報を探す場合、ネット上の口コミが参考になりますが、探すのが大変です。

 「ウユニ塩湖の状況を自分の目で確認したい」というニーズがあるように思います。

 今日のウユニ塩湖はどんな状況か?

 そんなニーズに応える記事を書きたいと思います。

リアルタイムでウユニ塩湖の衛星画像を視聴する方法

 NASAが提供する「Worldview」で、世界中の”今日の衛星画像”を見ることができます。ランドサットデータのようです。バンドを変更することで、水を強調した表示にすることも可能です。

 「Worldview」は下の画像のようになっています。画像にリンクを貼っているので、画像をクリックすると(今回の目的に合わせて)バンド調整済みのページを開くことができます。

NASA_Worldview2.jpg

 2012年12月から2014年12月13日までの時系列衛星画像をYouTubeにアップしました。

 まずは、このビデオをご覧下さい。

衛星画像解釈

1.ウユニ塩湖は、岸の部分と接している湖面が低くなっています。このため、雨が降ると、岸近くの水深が深くなります。雨が降り続けると岸辺付近は80cm以上の水深になります。塩湖の中に車を乗り入れることができないのはこのためです。また、塩湖の中にある観光の定番である魚島なども同様で、水深が深くて近づくことが困難になります。

2.ウユニの町側から塩湖に乗り入れる道路は一箇所です。

 下の画像で塩湖全体の位置関係を確認して下さい。ルートは、管理人が二回目のウユニ旅行で辿ったコースです。


Source: Google Earthより加工

3.ビデオで、塩湖湖面と陸地との境界部分で濃い青色に注目して下さい。水深が深い部分です。この色が濃くなるほど、湖面全体が水を覆われていきます。湖面中央部の水位は深い時でも数センチです。濃い青が全く見えない時期は乾期で、塩湖はカラカラに乾いています。

 1月中から2月がほぼ確実に鏡張りを見ることができる期間です。この時期の岸辺付近の色の濃い部分の範囲に着目して下さい。色の濃淡は画像化の状態によって変化しますが、範囲が重要です。青い部分がこの期間と同じ位置にあれば、鏡張りの塩湖を見ることができます。

 ウユニ塩湖表面の水位はとても複雑です。たとえば、お風呂の水の水位はどこも同じです。ウユニ塩湖がそれと同じと考えるのは大間違いです。湖面全体に無数の凹凸があり、それらが集まってブロックを形成し、水の流れが制限されます。湖面なのに水深の深いところと浅いところがあるのはこのためです。

 これが、ビデオでは湖面の縞模様として現れています。風が影響しているものと考えられます。

4.2014年10月22日の画像で、突如、青い部分が出現します。これは、10月21日の降雨による結果だと考えられます。同様に、11月18日の水位上昇は11月14日からの降雨の影響のようです。この時期に湖面の水位が上昇しているのは珍しいことではないでしょうか。

まとめ

 管理人が現地に行った2010年の衛星画像影配信されていないので、残念ながら画像の色と現地の水深との比較ができません。
 口コミを頼りに地道に照合作業をすればできるかも。

 Google Earth等にアップされている写真は、いつ撮影されたのかの情報がなく使えない。Exif情報を見ても書かれていない。残念ながら使えない。

NASA – Worldviewについて

 上の画像に設定しているリンクを開くと、ウユニ塩湖の、しかも、ランドサットデータの中で水を表現できるレイヤーセットが表示されます。様々なバンドをレイヤーに設定できるのですが、今回設定したバンドのレイヤーセットがウユニ塩湖の表面水位を見るには適しているように思います。


 
 画面下のスライドバーを動かすと、2年間程度は過去に遡って閲覧できます。結構雲がかかっているため、全景を捕らえているイメージはそれほど多くありません。