テレビのCMでやっていたフライパン「フレーバーストーン」を買ってみたら欺された

生活編

 追記します(2016/9/5)。
 「フレーバーストーン」がくっつくようになった。使用開始後10ヶ月目あたりからくっつき始め、1年を経過する頃には餃子を作れないほどくっつくようになりました。このフライパンの寿命は10ヶ月程度のようです。かなり気を遣って使っていたのですが、くっつくようになった。うちには金属へらはないし、これは使い方の問題ではなく、製品の問題です。この記事では「フレーバーストーン」に好意的に書いたのですが、・・・。裏切られましたね、完全に。これは詐欺ですね。

 9月1日、セラフィットが消費者庁から「株式会社オークローンマーケティングが供給する「セラフィット」と称するフライパンに係る表示について、景品表示法に違反する行為(同法第5条第1号(優良誤認)に該当)が認められました」として措置命令が下されました。次はフレーバーストーンでしょうね。

 「株式会社オークローンマーケティングに対する景品表示法に基づく措置命令について 消費者庁・公正取引委員会」

 追記ここまで。

 テレビのCMを観て気になっていたフライパン「フレーバーストーン」を買いました。
 買うかどうか、相当迷ったのですが、思い切って買いました。
 使ってみた結果は、・・・・、買って正解です。何でもっと早く買わなかったんだろうと思います。
 こういう商品は、最初が肝心なので、説明書に書いてあるとおりに、使い始めの手入れをしてから使います。軽く暖めて、薄く油を塗って冷ますだけです。

 うちでは、ほとんどの料理を中華鍋でつくり、フライパンが必要な料理はティファールの小さなフライパンを使っていたのですが、直ぐに焦げ付いてしまうことが不満でした。ティファールのフライパンはくっつきにくいという宣伝ですが、普通のフライパンと変わらない。

 そこで、くっつきにくいフライパンとして宣伝している「フレーバーストーン」が前々から気になっていました。ところで、知り合いの方が、テレビのCMを見て買ったフライパンがくっついたので返品したという話を聞いていたので、買うときに相当迷いました。ちなみに、後で聞いたのですが、知人が買ったフライパンはフレーバーストーンではなかったそうです。

 このフライパンを使ってみた感想を書きたいと思います。
 管理人は、この商品が売れようが売れまいがどうでも良いのですが、消費者への情報提供と、日本のメーカーへの警鐘の意味でこの記事を書きたいと思います。

よい点

1.CMでやっていたとおり、とにかくくっつかない。優れものです。
2.焦げ目がない、黄色い薄焼き卵ができたときには感動しました。
3.保温性がとても良く、ガスの火を止めてからも長い間高温を保っている。
4.餃子を焼くのが楽しくなります。
5.熱伝導が良く熱が均一に伝わるので、火力を小さくしてもフライパン・鍋に入れた水が対流するので、効率的に材料を茹でることができる。

悪い点

 追記します。
 悪い点は、「くっつかないのは最初の頃だけ」という問題。管理人の場合、購入後10ヶ月頃でくっつくようになり、もう、捨ててしまいたいと思う毎日です。  追記ここまで

 悪い点は特にないのですが、あえて挙げれば以下の通りです。決して批判しているわけではないので、・・・・、「購入者の感想です」。

 CMで「利点」として挙げているいくつかのポイントは、実は欠点でもあります。

1.フライパンと鍋の三点セットで売られています。直径が同じなので、蓋は1枚です。
  これが、最大の欠点かも。
 同じ直径のものを三点もいらない。違う直径のものが欲しい。
 「蓋が共通です」というのは、メーカー側が蓋を余分に付けたくないので、共通の蓋を使えるように同じ直径(24cm)のものを売っているという印象。

2.CMでは「味噌汁も作れます」なんて言っているけど、どんだけの大家族だよ。こんな大きな鍋で味噌汁を作るなんて。10人以上の大家族の話?

3.保温性がとても高いので、普通のフライパンのつもりで扱っているとやけどをする。レンジの火を止めてからしばらくして洗おうとすると、「ジュッ」と水が蒸発するくらい熱い。購入者の中には、普通のフライパンと同じように扱って、やけどをした人がたくさんいるはず。

4.蓋が1枚しかないので、蓋が必要な料理を2種類同時に作れない。例えば、餃子を焼くのに蓋を使うので、蒸し料理は同時には作れない。これはかなり不便。
 あれもこれも何でも作れます、と言っているわりに、「同時には作れない」という落とし穴がある。
 この直径のものは特殊なのか、台所にあるたくさんの蓋のどれも合わない。困ったちゃんです。

5.「火力を小さくして使えるので省エネ」のようなことをCMで言っていますが、これって、政府の規制に違反する表現のように思います。
 このフライパンはアルミを使っているので、鉄を使っている中華鍋とは使い方が違います。アルミのフライパンは強火では使えません。さらに、中火以下でしか加熱できないので、中華鍋に比べて料理に時間がかかります。この欠点を、「省エネ」という表現でごまかしているような印象を受けます。実際に使ってみると、フライパンが暖まるまで(鉄のフライパンと比較して)かなり時間がかかります。

6.重い。力のない女性にはかなり重く感じるかも。管理人にとっては、許容範囲内の重さです。

7.悪い点ではないのですが、「油を使わなくてもできるのでヘルシー」みたいなことをCMで強調していますが、油は調味料の一つなので、油を使わないと美味しくできない、あるいは、油の風味がないと美味しくない料理はたくさんあります。フレーバーストーンを使えば、油を使わなくても卵焼きができますが、それは美味しくない、ということを実感しました。

8.フライパンはコーティングが命。傷が付けばおしまいです。金属へらは使わない。フレーバーストーンの三つの鍋を重ねてしまうとき、鍋底が塗装面を傷つけないように注意が必要です。

 上で書いた「欠点」は、実は些細なことです。これらの「欠点」をはるかに上回る[利点]をフレーバーストーンは持っています。

 なんで日本の技術者はこの品質のものをこれまで作れなかったのか、とても不思議です。外国メーカーに負けないものづくりをして欲しい。

 NHKの「超絶 凄ワザ!」対決で、フレーバーストーンの品質を超えるものを作って欲しい。
 「究極のくっつかない鍋・フライパン対決」 「フレーバーストーン VS 日本の町工場」
 
 ついでに、日本メーカーが全く勝てない掃除機の吸引力のガチ対決 「ダイソン掃除機 VS 日本メーカー」
 日本の技術力ならできると思うのですが、発想力がまだまだ不足しているようです。
 NHKがこのような企画をすれば、視聴率はかなり上がると思います。
 最後に、一つだけ追記します。この商品は中国製です。
 食品に関しては、中国製は怖い、中国人の裕福層は自国で生産した食品は買わないということは常識になっています。禁止されている農薬を使った結果、ヒ素・鉛・ホルムアルデヒドなどの人体に有害な毒薬が食品検出されている、とTVで放映していました。中国人は安全よりも利益が優先するので、なんでもありの国のようです。

 フライパンに関してはどうでしょうか。
 怖いのは、成分の溶出。でも、フライパンに関しては、この問題はなさそうです。たぶん。表層は「スーパーストーンコーティング」と言うものらしいですが、それは何だろう? 

フレーバーストーンの目的外の利用裏技

 
 せっかく高価なフレーバーストーンを買ったのですから、調理に使うだけではもったいないです。
 では、何に使えるのか。

 それは、「解凍」です。フレーバーストーンがアルミ製で熱伝導効率が良いことを利用した使い方です。冷凍保存した肉などをフレーバーストーンの中に入れておくだけで早く解凍できます。

 そのほかの使い方として、金づちの代わりにもなるらしい。釘を打つ場合は底面で。コーティング面が傷つくと、「くっつかないフライパン」から「くっつくフライパン」に早変わりします。

 さらに追記です。

 何となく、このフライパンは値段が高い。外国人価格か!? と思って海外サイトの価格を調べてみたのですが、ほとんど同じです。日本だから高い価格を設定している分けではないようです。

 同じことが「ダイソンの掃除機」でも言えます。バカ高いダイソン掃除機は、日本用の値段かと思ったら、世界的に同じ値段で売られているようです。

 以前は、「日本は物価が高い」というのが定評でしたが、それは昔の話です。世界的に見て、日本で売られている商品は、国産、外国製品問わず割安になっているように思います。そうでなければ日本では売れない。中国人が爆買いするのはこのためです。

4ヶ月間使ってみた感想

 このフライパンはすごいです。不満は全くありません。辛口のコメントを書く管理人がここまで言うのだから、・・・・優れものだということ。(追記:10ヶ月頃にくっつきはじめ、どうしようもないフライパンになります。)

 焦げ付かないので、手入れが楽。焦げ付かないので、コーティング面が痛まない。
 料理しているときだけでなく、洗うのも簡単。本当に助かります。

 もう普通の鍋はほとんど出番がなくなりました。洗うときの手間を考えると、いつもフレーバーストーンを使ってしまいます。たまに普通の鍋やフライパンを使うと、「鍋って焦げ付くんだぁ」と改めてフレーバーストーンのありがたさを噛みしめています。

 焦げ付かないことを利用して、焼きおにぎりを作りました。味噌味と醤油味の2種類。おにぎりを一旦焼いて、それに、味噌や醤油を付けて、さらに焼く、・・・・、これは普通のフライパンでは絶対にできない。味噌を付けて焼くと仕上がりがきれいにできません。フレーバーストーンはくっつかないので、きれいで美味しい焼きおにぎりが簡単に作れます。

フレーバーストーンを使ったレシピ

 フレーバーストーンを使ったレシピをご紹介します。「日本版 スペシャルレシピ」として、料理研究家の「りんひろこ」さんが監修したものです。

ごはんを炊く(キャセロールパン使用)

ごはん
【材料(4人分)】
 米 3合
 水 540cc
【作り方】
 ① 米を洗い、フライパンにいれ、水を入れて炊く。
 ② 最初強火で沸騰したら弱~中火にし、20分ほど炊いて水分がなくなったら火を止め、10分蒸らして出来上がり。

 (注:この炊飯レシピで作るのは少し難しいと思います。管理人は別のレシピで、素早く、とても美味しくご飯を炊いています。『フレーバーストーンでご飯を炊く』)

 このレシピでうまくご飯が炊けない理由は、説明が不足していること。鍋でご飯を炊ける料理慣れした人ならこのレシピで問題ありません。炊飯時間20分はかなり長すぎますが。中火で20分炊くことは、そもそもガスレンジの安全装置が作動するので不可能です。

チーズリゾット

チーズリゾット
【材料(2人分)】
 玉ねぎ(みじん切り) 1個
 ニンニク(みじん切り)1片
 むき海老 15~20尾
 オリーブオイル  大さじ1
 米  1.5合
 白ワイン  100cc
 水  700cc + 200~400cc
 コンソメ  2個
 塩  適量
 コショウ  少々
 ピザ用チーズ  30g
 クレソン  1束
【作り方】
 ① 玉ねぎとニンニクはみじん切りにする。クレソンはざく切りにしておく。
 ② フライパンにオリーブオイルを熱し、①のみじん切りにした玉ねぎとニンニクを入れて炒め、玉ねぎがしんなりして色づいてきたら、むき海老の半量を入れ、さらに米を洗わずにそのまま加えてサッと混ぜる。
 ③ ②に白ワインを加える。その後すぐに水をまず700cc加え、コンソメを入れる。
 ④ ③に塩、コショウし、弱火で時々かき混ぜながら水分がなくなったら米を食べてみて、まだ少し固ければさらに水を200cc~400cc程度加えて煮る。
 ⑤ 米がアルデンテになったら、ピザ用チーズとむき海老の残り半量を加え、ざく切りにしたクレソンも加えてさっと混ぜ合わせ、1分程度煮てから、塩で最終的に味を調えて出来上がり。
鶏肉のから揚げ(ディープパン使用)

鶏肉のから揚げ(ディープパン使用)
【材料(4人分)】
 鶏もも肉(一口大) 2枚
 A: 塩(少々)、コショウ(少々)、ニンニク(すり下ろし、大さじ1)
 片栗粉  適量
 小麦粉  適量
 揚げ油  適量
【作り方】
 鶏肉は一口大に切り、Aを揉みこんだら、片栗粉と小麦粉同量を混ぜ合わせた粉をつけ、180度の油で7~10分程度、中に火が通るまで揚げる。
ブリ大根

ぶり大根
【材料(4人分)】
 ブリ切り身  4切れ
 大根(ふcm輪切り) 8枚
 塩  適量
 [A]
  ・水  200cc
  ・酒  100cc
  ・みりん 大さじ2
  ・醤油  大さじ3
  ・砂糖  大さじ1
  ・生姜(スライス) 1かけ
  
【作り方】
 ① 切り身に塩を振りかけ10分程度おく。
 ② 鍋に大根を入れ、ひたひたになるくらいの水を入れ、沸騰してから10分程度煮る。
 ③ ①の切り身に熱湯をかけてから、水で洗いペーパーで水気をふきとる。
 ④ ②の大根が竹串がすっと通るくらいに柔らかくなったら、火を止め、茹でていた水を捨て、そこに[A]を入れて火にかける。鍋がぐらぐら沸騰直前になったら、③の切り身を入れ、落とし蓋をして、15~20分程度煮たら出来上がり。

フレーバーストーンのコストパフォーマンス

 この項目は、このフライパンを使って4ヶ月経過したので、書くことができます。
 最初は、なんて高価なフライパンだと思いました。買うときもかなり迷った末に注文しました。
 しかし、使ってみると、あまりの便利さに、それ以前にはとても戻れない。価格設定はリーズナブルだと思います。

 追記:10ヶ月しか使えないフライパンです。コストパフォーマンスが最悪。本当にムカつくフライパン!

 さらに、鍋が変形し、ガラス蓋がうまく閉まらない。なんなんだ、この商品。結局、2つ捨てました。残りの1個も捨ててしまいたいけど、・・。

 こんなゴミのようなフライパンをいつまでも売り続ける『ダイレクトテレショップ』という会社は信用できません。

 金返せー!